わたくしはダサい中高生だったので
実体験ではありませんが、
90年代くらいまでは
ストリートファッションのオシャレ度は
アイテムによって規定される部分が大きかったと
聞いたことがあります。
いわく、
業界の「カリスマ」や人気芸能人が身に着けているものに
プレミア的価値がつき、
それを持つことで自動的に「オシャレだ」とみなされたそうです。
あるいはプレミアムなスニーカーもそうだったようです。
エアマックス95というナイキのスニーカーは、
所持しているだけで強奪にあうという
いわゆる「エアマックス狩り」で、
話の真偽はさておき都市伝説化したりもしました。
重要アイテムというものは
ワンポイント持ち歩くだけで、
トップス 80点 + ボトムス 70点 + スニーカー 1000点 = 1150点
のような
その人のオシャレポイントをかさ増しする
装置だったといえそうです。
著名人が使用しているものには
つねに一定の関心が持たれていますが、
いまは少なくとも、同じものを所持すること = オシャレ ではないと思います。
むしろそういった理由で有名なものを
得意げに見せびらかすことは、
かつてあった
どうってことない日常着に
ブランドバッグだけ持っているという
変な一点豪華主義のようなもので、
あまりセンスを褒められるものではないでしょう。
現代はモノが幅をきかす時代が終わって
ファッションも複雑化して、
昔のように単純な足し算で決められるような価値観ではない…
といいたいところですが、
たぶん今いちばん価値を持ってるのって
SNSのフォロワー数とかで、
昔にもまして点数化されてますよねえ。