“生粋の商売人”倉橋純一。全国13店舗展開中の遊べるリユースショップ『万代』を始め、農機具販売事業『農家さんの味方』、オークション事業『杜の都オークション』など、次々に新しいビジネスを考え出す倉橋さんの“売り方”を探ります。
第24回 事業の醍醐味は「集客」と「商品開発」
最近イーロン・マスクの本を読みまして。イケイケの営業マンみたいな人をイメージしていたんですけど、実際は全然違って。
へぇ。そうなんですか。確か元々エンジニアなんですよね。
ええ。むしろ「営業なんて必要ない」というタイプでした。ソーラーパネルが全く売れなくて営業に力を入れようとした従兄弟に、「営業に逃げるな!いい商品は放っておいても売れるんだ!」と激怒したらしいです。
そうなんですよ(笑)。実際イーロン・マスクは営業も広告も使わずに事業を成功させていますけど、それはメディアがガンガン彼の事業を取り上げるからでもあって。
ははぁ、なるほど。つまり「いい商品が売れ続けるとは限らない」ということだと思うんですけど、では逆に「売れ続けるのはいい商品」だと思いますか?
ああ、それは思いますね。あまりよくない商品でも、テレビCMなどを活用して一時的に売ることは可能だと思います。でも、継続的に売っていくには、ちゃんとした設計がないと難しい。つまり「ちゃんと設計されたいい商品」しか売れ続けることはできない。
そうですね。私たち万代の店舗も8割がリピート客です。ですから、「一度来ていただいたお客さんにもう一回来ていただくためにどうすればいいか」についてはかなり考えています。
つまりはお店の「ファンづくり」ってことですよね。
なるほど。でもクーポンや安売りチラシがリピート客を作れないのなら、どうやるんです?
ああ、そうか。金額で集客しようとすることが間違いなのであって、別に媒体自体が悪いわけじゃないと。でも、そういうことを考えず安売りチラシばかり撒いているお店もありますよね。
対談している二人
倉橋 純一(くらはし じゅんいち)
株式会社万代 代表
株式会社万代 代表|25歳に起業→北海道・東北エリア中心に17店舗 地域密着型で展開中|日本のサブカルチャーを世界に届けるため取り組み中|Reuse × Amusement リユースとアミューズの融合が強み|変わり続ける売り場やサービスを日々改善中|「私たちの仕事、それはお客様働く人に感動を創ること」をモットーに活動中
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。