第116回 増え続ける美容室、その行く末やいかに?

この対談について

「遊んでいるかのように働きたい」をモットーに、毎日アロハシャツ姿で働く“アロハ美容師”こと岩上巧さん。自身が経営するヘアサロン「mahaloco(マハロコ)」には、岩上さんしか実現できない<ココロオドル髪型>を求め多くのお客様が訪れます。その卓越したビジネスセンスの秘密に、ブランディングの専門家・安田佳生が迫る対談企画です。

第116回 増え続ける美容室、その行く末やいかに?

安田

今は美容室の軒数がコンビニよりも多いと言われていますが、なぜこんなに増えているんでしょうね。人口が減っているんだから、お客さんの絶対数も減って、結果として美容室も減っていきそうなものじゃないですか。


岩上

そう言われると確かに不思議ですね(笑)。ただ美容師って、リピートで来てくれるお客さんが100人くらいついてくると「このまま雇われているよりも独立したほうが、自分のやりたい仕事ができるんじゃないか」って思うものなんですよ。

安田

ほう。その方が儲かるから、というより、こだわりを貫きたい、みたいに思うわけですか。


岩上

そうですそうです。複数の店舗を展開しているような美容室って、「仕組み化」されていて、あまりお客様と向き合えなかったりするんですよ。ある意味「工場の一員」のような働き方を求められてしまう。

安田

ははぁ…言われた通りのことをこなしていく働き方ですね。もちろんそういう働き方が合っているという人もいるんでしょうけど、そういう仕組みに違和感を覚えた人が、独立をしていくわけか。


岩上

そうそう。先ほど儲けの話が出ましたけど、独立しても意外と給与は増えなかったりするんです。だからこそ「給料はそこまで変わらなくても、自分のこだわりを出したお店を作りたい」という美容師さんが、独立の道を選んでいるような気がします。

安田

なるほどなぁ。でも収入自体は変わらないとしても、自分のお店を持つって大変じゃないですか。そうでもないんですか?


岩上

いやいや、大変ですよ〜!(笑) まぁ、開店自体はできたとしても、10年20年と続けていくのは非常に難しいことで。

安田

独立して20年経ったら、美容師さんも独立した時から20歳年を取っているわけですもんね。


岩上

そうそう。20年も経てばスタッフも数名雇っているでしょうから、今度はスタッフの働きやすい環境を作ろうと無理やり組織化しちゃうと、今度はそもそも独立の理由になった「工場みたいな美容室」みたいになっちゃう。難しいところですよね。

安田

なるほどなぁ。ちなみに岩上さんとしては、今後もこのまま美容室の数は増え続けていくと思います?


岩上

うーん、どうなんでしょうね。今がちょうど過渡期だとも言われていますから。ただ僕の希望としては、減って欲しいと思います。

安田

ほう。やっぱりこれだけ美容室が多いのはよくない、と?


岩上

よくないというか、同じ「美容師」でも、意識があまりに違う人がたくさんいらっしゃるというか。

安田

岩上さんと同じような思いを持った美容師さんが、もっと増えていって欲しいと。


岩上

そうですね。今ってどんどん「個人」が活躍する社会になってきているじゃないですか。それって美容師も同じだと思うんです。「組織化する美容室で働く美容師」よりも、「お客様個人から必要とされる美容師」の方が重宝されるようになってきている。

安田

なるほどなぁ。後者の働き方をする美容師が増えていけば、美容業界ももっと良くなっていきそうですね。


岩上

ええ、まさに。最近は地域社会におけるコミュニティの重要性、みたいなことが言われていますけど、僕は美容室そのものが「コミュニティ」になれると思うんです。

安田

確かに確かに。美容室を単なる「髪を切る場所」という役割で終わらせることなく、そこを拠点にして地域の人たちを繋いでいく場所にするわけですか。いやぁ素晴らしい。そういう志をもった岩上さんのような美容師さんがもっと増えていってほしいですね!


対談している二人

岩上 巧(いわかみ たくみ)
アロハ美容師/頭髪改善特許技術発明者/パーソナルブランディングプロデューサー/株式会社 OHANA 代表

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美容専門学校卒業後、都内のサロンに就職するも、オーナーと価値観の違いから大喧嘩し即クビに。出身地である水戸に戻り実家の美容室で勤務しながら技術を磨き、2008年自身のヘアサロン「mahaloco(マハロコ) 」をオープン。結婚式のプロデュースやイベント企画なども行うパーソナルブランディングプロデュースサロンとして人気を博す。2014 年、髪質改善技術「美髪矯正 hauoli®(2021 年特許取得)」を開発。「まるでハワイで暮らしているように」をテーマに、毎日アロハシャツを着、家族・仲間・お客様と共にハワイアンライフを満喫中。

 


安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

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1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 


 

 

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