新規起業者の4人に1人が50代以上という時代になった。その割合はこの7年間上昇し続けている。定年や役職定年を機に長年培った経験やスキルを活かして独立する、人を雇わず個人事業やマイクロ法人(ひとり法人)を営む、というケースが主流だ。人生100年時代に60歳引退は不可能なのである。
年金が破綻したせいだと言われるが、そもそも年金は100年時代など想定していない。公的年金制度の基礎が作られた1961年当時、日本人の平均寿命は男性65歳・女性70歳だった。平均寿命まで生きられない人も多く、高齢者を支えるには十分な制度だったのだろう。しかも人口は増え続けていた。
たった40年(20〜60歳)の労働で100歳までの年金を支払うなど不可能。労働人口が減り続ける現代ではさらに不可能。そんなことは計算すれば誰にでも分かる。だから働き続けねばならない。稼ぎ続けねばならない。しかし会社員には定年がある。だったら自分で起業するほかない。当然の流れである。
とはいえ起業するのは稼ぎのためだけではない。ただ消費し続けるだけの人生を40年も続けるのは退屈すぎるのである。できることなら働き続けたい。人の役に立って喜ばれたい。社会から必要とされたい。自分の得意や経験を活かしてやり甲斐のある仕事がしたい。生きがいのある余生を送りたい。
こうなると選択肢は限られてくる。経験やスキルを活かして「自分ならではのビジネス」を始めるのはむしろ自然である。だがここに大きな問題が立ちはだかる。会社員として仕事をするのと自ら事業を営むのとでは「働きかたのルール」が全く異なるのである。ではこの問題をどう乗り越えればいいのか。
100年時代。人口減少。人件費高騰。終身雇用の崩壊。これらを乗り越える方法は一つしか思い浮かばない。それは年代別の働きかた改革である。まず20代〜30代前半は転職しつつ1社にコミットして仕事の基礎を身につける。30代後半〜40代前半は得意分野を活かして複数社で「シェア人材」として働く。
そして40代〜50代前半に起業する。1社にコミットする会社員→複数社で勤務する会社員→独立起業。この流れに乗ればスムーズに起業することができる。欠けているのは複数社で勤務するフェーズだ。ここを整備していくことで「日本の課題解決」そして「個々の生きがいある人生」に繋がっていく。
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