変わらねばならない。こう考えている経営者はたくさんいるはずだ。若年労働人口は確実に減少していく。人は集まらないし育てたら辞める。物価はどんどん上がっていく。原材料費も上がり続ける。AIを使いこなすことが求められ仕事環境は激変する。何もせず生き残っていける業界や会社などない。
では何を変えるのか。新たな求人方法を模索する。SNSで積極的に発信する。新たな事業に投資する。本を出してみるのもいいかもしれない。そういえば出版コンサルティングというものがあるらしい。などと次の一手を模索しているはずだ。だが敢えて言いたい。動き出す前にしっかり立ち止まろうと。
変化に対応できない経営者と聞いてどんな人を思い浮かべるだろう。変化する環境から目を背け、ただただ同じことをただやり続けている人。諦めてしまっている人。そういうイメージがないだろうか。だがそのような人はまだ救いがある。なぜなら変わらないことを受け入れているからである。
私は変わらない。このまま終わってもいい。ここにとどまり続ける。こう決めた人には確かな自己認識がある。それは「変化を受け入れない頑固な人」という自己認識である。だが変化しようとしている人にはそれがない。最も注意しなくてはならないのはすぐ新しいことに手を伸ばし始める人だ。
なぜここが危険ゾーンかというと自己認識を誤っているからである。私は変化を受け入れている。柔軟な頭も持っている。このように自己認識しつつ本質は何も変わっていない経営者。これが一番危ないのである。気がついていないのは本人だけで周りは気がついている。だからどんどん人が去っていく。
変えるべきは自己認識である。柔軟さとは手当たり次第にやってみることではない。まずは他のことに目もくれず今やっている事業を「これでもか」という所まで深掘りする。この作業なくして絶対に進化は起きない。掘って掘って堀り続けた結果、もうこれ以上は掘れないという壁に到達する。
餌を食べてもこれ以上成長しない。大きな青虫が次にやるべきは蛹になることである。一旦立ち止まって完全停止する。これまでの思考もリセットする。そもそも自分は何がやりたいのだ。働くとは何だ。生きるとは何だ。と自分に問いかけてみる。無駄だと切り捨ててきた時間の中に進化の種は潜んでいる。
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