「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。
第165回 「数字管理」より「コミュニケーション」が組織を強くする

一方で、最近では個人目標は持たせずに、チーム目標だけ、全社目標だけ、というパターンも増えてきているようでさらにいうと全社目標すらないパターンもあるんですって。中辻さんは、個人・チーム・全社、どの目標を一番意識させるべきだと思いますか?

仰るとおりです。ただ「利益管理」という側面で言えば、ポスティングスタッフさんの管理部門のメンバーとは、前月の数字を振り返りながら「こうすると利益率が薄くなる」とか「もっとスタッフさんが効率よく配布できるようにしよう」というようなお話はしています。

なるほど。確かにポスティング事業は「反響数」「反響率」というわかりやすい基準がありますもんね。一方で、事務職やクリエイティブ職のような間接部門って、その人の頑張りが会社にどれだけ貢献しているか、を数値化するのってなかなか難しいじゃないですか。

いわゆる「時間チャージ」ですよね。各工程にかかる時間をベースにした計算方法。実は私、元々印刷会社や製造現場で働いていたこともあるので、時間チャージについてガンガン言われる側も経験しているんですよ。それも踏まえて言うと、私は基本的には賛成ですね。

ええ。自分たちが無駄な動きをしなければチャージが良くなる。で、チャージが良くなれば当然評価も上がるので、結果的に「やりがい」に繋がっていたんですよ。…ただ、事務職のような売上に直結はしていない「裏方のお仕事」を、数字だけで評価するのはすごく難しいですよね。

仰るとおりだと思います。それに数字で人を管理しすぎていくと、社員は数字ばかり追いかけるようになって、お客さんの顔を全然見なくなったり、組織がギスギスするようになったりするというデメリットもある。ちなみに中辻さんはどうやって社員の方々を評価しているんですか?

いやいや、そこまではしてないです(笑)。ウチではミスすることは別にいいんです。ただ同じミスを次は絶対にしない、ということを一番大切にしていて。だからミスが起きた場合は社員全員で話し合いながら原因究明をする。そして、再発しない工夫をみんなで共有し合うんです。

なるほどなぁ。中小企業だからこそ、密なコミュニケーションが取れる部分は大きいですよね。そしてそうすることでチームの結束力がさらに強まって、組織全体の質も高まると。いやぁ、今回も非常に興味深いお話をありがとうございました!
対談している二人
中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役
1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

















