人は何のために働くのか。仕事を通じてどんな満足を求めるのか。時代の流れとともに変化する働き方、そして経営手法。その中で「従業員満足度」に着目し様々な活動を続ける従業員満足度研究所株式会社 代表の藤原 清道(ふじわら・せいどう)さんに、従業員満足度を上げるためのノウハウをお聞きします。
第134回 人生を縛る「鎧」の脱ぎ方

藤原さんのメルマガにあった「年を重ねるごとに鎧を薄くする生き方」という話がすごく良くて。

年をとると知識が増えて、できることも増えていくと思いがちですけど、現実にはできないことの方がはるかに多いと気づいていく。昔できていたこともできなくなるし。それを素直に受け入れて「知りません」「できません」と言えることが大事なのかなと。

まさにそうですね。私自身、年齢を重ねて、わからないことを素直に言えるようになってきた気がします。若い頃の方がよほど背伸びしていました。本当はできないことでも「なんとかします」と言い切って(笑)。

どうでしょう? 40代50代になれば、鎧じゃなくて内側からにじみ出るもので人と接することができるはずなんですけど。積み重ねてきたものがあるんだから、背伸びしなくてもいい。それなのに一生懸命強く見せようとしている人は、ちょっと見ていてつらいというか。

子どもにも「知らないことは悪いことじゃない、知ってるふりの方がかっこ悪いよ」なんて教えるんですけど、むしろ大人の方がそれをやっている。ある程度の年齢になったら自動的に鎧が脱げるようになっていればいいんですけど。

そうですねぇ。かといって誰かが鎧を脱がしてあげることは難しいですし。……ああ、でも若い頃、僕の鎧を無理やり剥がしてくれた先輩がいましたよ。一瞬で見抜かれて、「お前の言ってることは薄っぺらい、そんな鎧なら脱いだ方がよっぽどいいぞ」と。

いやぁ、いると思いますよ。「ある程度常識的なことはできる」という鎧がないと社会に受け入れてもらえないと思い込んでいる。あるいは本当は楽しくない仕事を20年続けてきて、今さらゼロからやり直すなんてプライドが許さないとか。それもある種の鎧かもしれない。

悲しいなと思うのは、新卒で営業に就いた人が、向いてないのに3年やったから次も営業、それが10年続いて、もう他のことはできないと思い込んでしまうケースで。せっかくの人生なのに、合わない鎧をずっと着続けている。

まさにサンクコストバイアスですよね。「せっかくやったんだから」「せっかく勉強したんだから」と自分を縛ってしまう。
対談している二人
藤原 清道(ふじわら せいどう)
従業員満足度研究所株式会社 代表
1973年京都府生まれ。旅行会社、ベンチャー企業を経て24歳で起業。2007年、自社のクレド経営を個人版にアレンジした「マイクレド」を開発、講演活動などを開始。2013年、「従業員満足度研究所」設立。「従業員満足度実践塾」や会員制メールマガジン等のサービスを展開し、企業のES(従業員満足度)向上支援を行っている。
安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家
1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

















