第24回 トレンドを押さえたチラシ作成

この対談について

「日本一高いポスティング代行サービス」を謳う日本ポスティングセンター。依頼が殺到するこのビジネスを作り上げたのは、壮絶な幼少期を過ごし、15歳でママになった中辻麗(なかつじ・うらら)。その実業家ストーリーに安田佳生が迫ります。

第24回 トレンドを押さえたチラシ作成

安田

今回は「チラシに向いている業界」と「チラシに向いていない業界」について聞かせていただきたいと思います。長年この事業に関わってきた中辻さんとして、「この業界だったら絶対チラシがいいよ」というのはあるんでしょうか?


中辻

ウチの会社としては、「客単価が高く、大多数の人が必要としているもの」がチラシに向いていると考えています。たとえば不動産関連のお客様ですね。

安田

不動産ということは、家の売買のチラシですか?


中辻

はい。中古も新築も、家って絶対に誰かが必要としている情報ですよね。「そろそろマイホームが欲しいな」「住み替えしようかな」と考えている人は常にいらっしゃるので。

安田

なるほど。家に住まない人はいませんもんね。


中辻

そうなんです。また、商品自体が非常に高額なので、広告費をある程度使ったとしても、一件二件契約が貰えれば元が取れてしまう。

安田

ははぁ、なるほど。企業側としても投資しやすいと。


中辻

そういうことです。だから不動産系のお客様は多いですね。

安田

でも、ちょっと不思議でもあります。だって住宅建築系の業界にとって、チラシを撒いて集客することってビジネスモデルの中心、一番大事なところですよね。社内にもノウハウあると思うんですけど、それをなぜ外部のMAMENOKI COMPANYさんに頼むんですかね。


中辻

えっと……こんな言い方すると記事が荒れるかもしれないんですが(笑)。私が見ている限り「今風のいいチラシを配っているな」「うまいこと宣伝してるな」っていう不動産会社さんの方が、圧倒的に少ないですね。

安田

ええ?! そうなんですか。だってそこが一番重要なところじゃないですか。


中辻

あくまでも私の主観ですよ? 個人的な意見として聞いてほしいんですが、不動産会社の役員クラスの方々って、ご年配の方が多いんですよ。だから……

安田

ああ、なるほど。感覚がズレてしまっているわけですね。


中辻

そうですね。ちょっと古い認識のままでいらっしゃることも多くて。

安田

具体的にはどんなズレがあるんですか?


中辻

「不動産の広告」と聞いて皆さんが思い浮かべるのって、間取り図がバ~っとあって、「駅から何分」とか「価格はいくら」とかが一色刷りで書いてあるチラシじゃないですか?

安田

はいはい、イメージできます。「破格物件!」とか書いてあったり(笑)。


中辻

そう! そういうチラシです(笑)。はっきり言って、あんなチラシじゃ今は反響取れませんから。

安田

え、そうなんですか。


中辻

そもそもチラシを見てもらった瞬間に「このお家に住みたい」「このお家を買いたい」って思っていただかないと、お問い合わせにはつながらないんです。

安田

確かに、一色刷りで写真も黒くなって載っているようなチラシを見て、「うわ~住みたい!」とは思いづらいですね(笑)。


中辻

そうですよね(笑)。やっぱり読み手の動線としては、「住んでみたい」から始まり、場所はどこかな、月々のローンはいくらかな、じゃあ見学に行ってみようかな、という流れが一番自然だと思っているので。

安田

そうですよね。では、中辻さんのところのお客さんには、一色刷りのチラシを配っているところはない、と。


中辻

ありません。逆に、ああいうチラシでめっちゃ反響取れてますよっていう会社さんがいれば、ぜひお話をきかせていただきたいくらいです(笑)。

安田

笑。じゃあ未だに一色刷りのチラシを配っている会社というのは、かつてそのチラシで反響が出ていた頃に出世した人が、上層部で広告の予算配分をしているからなんですね。


中辻

そうだと思います。そもそも広告って水物だと言われるくらい、トレンドもすぐに変わるんです。だから今は不動産のチラシも、サイズはどんどん大きくなっているし、カメラマンが撮影したカラー写真を使うし、すごくスタイリッシュなチラシが増えてきていますよ。

安田

じゃあ例えば個人で家を売りたい人も、そういうチラシを作って撒けば、チラシで買い手を見つけることができるんですか?


中辻

うーん、それはちょっとややこしい話で……。というのも、今ウチのチラシで成功している不動産系のお客様って、自社で注文住宅を建てて販売している企業さんなんですね。

安田

ああ、いろんなところにモデルハウスを建てて、一般のお客さんを呼んで、そこから顧客につなげていくタイプの会社ですね。


中辻

仰る通りです。だからチラシも「注文住宅を建てたい人すべて」がターゲットになるんですよ。

安田

ああ、なるほど。ターゲットの人数が多いと。


中辻

ええ。でも、「この中古物件を3980万円で売ります」というチラシになると、その条件の家が欲しい人だけがターゲットになるので、パイがかなり狭まってしまうんです。

安田

ははぁ。それだけ成功確率は下がるし、仮にうまくマッチングできたとしても、費用対効果はあまりよくないと。


中辻
はい、そういうことです。だから今は、「1棟建ててチラシで売る」より、「家を建てたい人を集客する」方が効率が良いんです。見学会とかモデルハウスフェアをやって、もっと広いパイで集客をする。
安田
……中辻さんって、不動産屋さんもできそうですね(笑)

中辻

笑。お客様と直に接しているからこそ、学びが多いんですよね。チラシのご依頼を受けているのに、「それなら見学会にしたらどうですか」とかお節介なご提案もだいぶできるようになってきましたし(笑)。

安田
そうなると、お客さんから「同じ地域の不動産屋さんの仕事は受けないでね」とか言われるんじゃないですか?

中辻

あ、同じエリアの仕事は受けないようにしていますよ。だって私たちは地域ナンバー1の店にするためにチラシを配りますって言っているのに、同地域で競合させられませんよ(笑)。

安田
確かにそうですね(笑)。

中辻

なので正直、不動産屋さんはもうお受けできる受け皿は少ないんですが、でも空いているエリアもまだありますので! もしこの記事をご覧になっている不動産屋さんがいらっしゃったら、ぜひ私に相談してほしいです!(笑)

安田
大阪でもまだ空いているエリアはあるんですね?

中辻

はい、あります!(笑)

安田
ということだそうなので、ご興味のある方はぜひ中辻さんまでお問い合わせください!(笑)

 


対談している二人

中辻 麗(なかつじ うらら)
株式会社MAMENOKI COMPANY 専務取締役

Twitter

1989年生まれ、大阪府泉大津市出身。12歳で不良の道を歩み始め、14歳から不登校になり15歳で長女を妊娠、出産。17歳で離婚しシングルマザーになる。2017年、株式会社ペイント王入社。チラシデザイン・広告の知識を活かして広告部門全般のディレクションを担当し、入社半年で広告効果を5倍に。その実績が認められ、2018年に広告(ポスティング)会社 (株)マメノキカンパニー設立に伴い専務取締役に就任。現在は【日本イチ高いポスティング代行サービス】のキャッチコピーで日本ポスティングセンターを運営。

安田 佳生(やすだ よしお)
境目研究家

Twitter  Facebook

1965年生まれ、大阪府出身。2011年に40億円の負債を抱えて株式会社ワイキューブを民事再生。自己破産。1年間の放浪生活の後、境目研究家を名乗り社会復帰。安田佳生事務所、株式会社ブランドファーマーズ・インク(BFI)代表。

 

感想・著者への質問はこちらから