第61回 チャンスを掴ませろ!

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自覚して生きている人は少ないですが、人生には必ず終わりがやってきます。人生だけではありません。会社にも経営にも必ず終わりはやって来ます。でもそれは不幸なことではありません。不幸なのは終わりがないと信じていること。その結果、想定外の終わりがやって来て、予期せぬ不幸に襲われてしまうのです。どのような終わりを受け入れるのか。終わりに向き合っている人には青い出口が待っています。終わりに向き合えない人には赤い出口が待っています。人生も会社も経営も、終わりから逆算することが何よりも大切なのです。いろんな実例を踏まえながら、そのお話をさせていただきましょう。
【成功ノウハウを探して】

私は20年もの間、
成功している経営者とお話してきました。
誰もがうらやむ経営者。
数百人は会ったでしょうか。
それだけ会えば成功の秘訣を、
手に入れることができると思っていました。
未だに、成功のノウハウは手にできていません。

もちろん、今でも社長と話をするときに聞きます。
「社長、成功した理由をお聞かせください」

成功の秘訣を聞くと、
「運が良かったね」とか
「チャンスを逃さなかった」とか言われます。
成功法則を聞きたい私は、さらにたたみかけます。
「それがチャンスと、なぜわかったのですか?」

何百回きいたかわかりません。
まあ、何度も同じ質問をするのもアホなのですが。

【チャンスの神様】

チャンスの神様は前髪しかないから、
通り過ぎる前に掴まないと、チャンスはつかめない。
なんて、言葉をよくききます。
よくわからないけれど、
チャンスの神様はいるのだろうと思っていました。

よくよく考えると、
もう私も何百人の成功者にあっています。
その経験からすると、
多分、チャンスの神様はいないのだろうと、
そう結論をもつようになりました。

だって、何人に話を聞いても、
決まった成功法則なんてなかったのですから。

ただし、
成功法則はないのですが、
わかってきたことがあります。

成功した経営者は、
自身のチャンスを掴むことを意識せず、
取引先の成果に集中してきたということです。


【成功するのは取引先】

考えると当たり前の話です。
取引や、契約は等価交換なのですから、
自分だけチャンスをつかもうと思って
儲けようとしても、関係性は長続きしません。

取引先は等価交換で成果を出そうとするのですから、
相手にメリットを出し続けさせないと、
自社の収入は上がっていきません。
つまり、
実際一つの取引でチャンスを掴んだのは、
取引先だとわかります。

そうやって考えていくと、
チャンスとは、自分のチャンスでなく、
ビジネスの相手先のチャンスなのです。

ということは、
私が20年間追い求めていた、
成功する秘訣とは、
取引先にチャンスを掴ませるということになります。

独立や社長になるのなんてたやすいこと、
ということがわかり始めた昨今では、
社長になるノウハウではなく、
成功ノウハウを求める声が多いと感じます。

みんなが求める、
成功という出口に至るためには、
チャンスの神様の前髪を掴むセンスではなく、
取引先にチャンスを掴ませる努力が必要なのです。

 

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- 著者自己紹介 -

人材会社、ソフトウェア会社、事業会社(トラック会社)と渡り歩き、営業、WEBマーケティング、商品開発と何でも屋さんとして働きました。独立後も、それぞれの会社の、新しい顧客を創り出す仕事をしています。
「自分が商売できないのに、人の商品が売れるはずがない。」と勝手に思い込んで、モロッコから美容オイルを商品化し販売しています。<https://aniajapan.com/>
売ったり買ったり、貸したり借りたり。所有者や利用者の「出口」と「入口」を繰り返して、商材を有効活用していく。そんな新規マーケットの創造をしていきたいと思っています。

出口にこだわるマーケター
松尾聡史

2件のコメントがあります

  1. 先ず与えてからチャンスを掴むことだと(再)理解をしました。
    コラム、ありがとうございます。

  2. コメントありがとうございます。
    スピードの速い世の中では、順番が逆になることもあると考えます。
    そのなかでも、与えることを意識していないと長くは続かないのは、
    どの経営者にも共通することのような気がします。

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