価格表と入口商材

価格が提示されていない寿司屋には入りにくい。
当然のことである。
ここを明確にしたことで大成功したのが回転寿司。
もちろん価格が安かったから流行ったのであるし、
安くするためにレーンを作ったことも大きい。

しかしネットもない時代に
いきなり現れた変な寿司屋である。
価格が分からない状態でこんな店には
怖くて入れないだろう。

当たり前のことなのだが
価格が分からない商品は買えない。
アパレル店で店員に声をかけられたくないのは、
価格が分からないからである。

お目当ての商品に近づいて値札を確かめる。
おお!これなら何とか買えそうだ。
そこまで確認した後に店員さんに声をかける。
この色のこのサイズはありますか。
試着してもいいでしょうかと。

飲食店に入ればメニューがあるのは当たり前。
どんな料理があって、何と何を食べたら
いくらになるのか。これが分からないことには
怖くて頼めない。だからこそ飲食店の前には
メニューを抜粋した看板が置かれているのである。

そしてスマホの登場によって看板の設置場所は
さらに増えた。今の消費者はメニューと価格を
スマホで確認してからお店を選ぶ。だからお店は
メニューと価格をネットに掲載しなくてはならない。

とくに小さな店や人通りの少ない場所にある店は
これが必須だ。そしてネットの看板には
ただメニューを載せればいいわけではない。
目立たせるべきはイチオシ料理である。

まずこれを食べてみてください。
私たちのイチオシです。価格は〇〇円です。
他にもこんなメニューがあります。
これが看板の基本形となる。

賢明な読者にはもうお分かりだと思うが、
これは飲食店に限った話ではない。
新規顧客を獲得したい小さな会社やフリーランス。
彼らに必須なのがメニュー看板の提示なのである。

何を売っているのか。
どんなサービスが受けられるのか。
価格はいくらなのか。
それをきちんと整理した価格表。
そして初めての人にぜひお勧めしたい看板商品。
これを入口商材という。

まずこれを試してみてください。
こういうニーズには確実にお応えできます。
初めての人でも買ってみようと思える価格設定。
ここが入口となって顧客が増えていく。

当たり前の話なのだが入口がないと店には入れない。
商品が全く見えない店には不安で入れない。
小さな目立たない店には
価格表と入口商材が必須なのである。
メニューも看板もなく集客できるのは有名店だけ。
その事実を決して忘れてはならない。

 

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